三遊亭円丈師の視点から、昭和53年の落語協会分裂の一部始終を描き、落語界最大の問題作とも世紀の傑作ともいわれた名作「御乱心!」が、30年の時を経てついに新装発売決定。
この文庫化にあたり、後日譚が書き加えられ、さらに三遊亭円楽師、三遊亭小遊三師との騒動のその後を語った鼎談も収録されている。
また、解説は作家の夢枕獏氏が担当。
2018年3月6日、ついに復刊です。
小学館文庫
タイトル:師匠、御乱心!
著者:三遊亭円丈
定価:本体630円+税
発売日:2018/3/6
判型/頁:文庫判/320頁
ISBN:9784094064995
昭和53年、名人・三遊亭円生は、柳家小さん率いる落語協会の真打ち量産体制に異を唱え、一門を率いて協会を脱会した。
この騒動に落語界は大揺れし、円生の弟子たちは翻弄された。
当時、自身が見た真実をどうしても書かずにおられないと、弟子の一人で騒動の最大の被害者でもある円丈が書き上げたのが、本書である。
見たまま、感じたままを、忖度なく実名で書き綴った赤裸々な本書は、刊行当初、世間を騒がせ、関係者を困惑させ、あるいは激怒させた。
その問題作を、30年あまりの時を経て復刊した。
この間、立川談志、古今亭志ん朝、先代三遊亭円楽ら、登場人物の多くが鬼籍に入った。一方、本書の文芸としての価値が見直された。
作家・夢枕獏氏は、本書の解説にこう書いている。
「ただ、体験したことを書くというだけでは、とてもここまでのものは書けない。
三遊亭円丈は、おそるべき天才である。
一方の極に、又吉直樹の『火花』があるなら、もう一方の極に、三遊亭円丈のこの『御乱心』があると言っていい。」
文庫化にあたって、後日譚を書き加え、さらに三遊亭円楽・小遊三両師をまじえ、騒動のその後を語った「三遊鼎談」を収録した。
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